6月19日に宝塚市男女共同参画センター「エル」で講演会「ベルサイユのばら50年を振り返る」を実施しました。
この講演会は3月末に日本マンガ学会少女マンガ部会と、オフィス・エトワールが共同開催した研究会の続編として、前回の講演会で発表しきれなかった内容を、少女マンガ研究者の増田先生と宝塚歌劇の生き字引ともいわれる評論家の薮下先生に講演していただきました!
50年前の宝塚歌劇初演時のベルサイユのばらが社会現象を巻き起こした当時の熱狂的な様子や、立ち見客が500人も押し寄せたこと、出演者が入り出の時に身の危険を感じるほど、ファンにもみくちゃにされたこと等々、宝塚OGによって最近上演された「ベルばら50」の舞台でも、様々なエピソードが披露されたようですが、当時の大変な人気ぶりを知ることができました。切符を買うのに何日も並んで、点呼をとられながら順番を待ったというエピソードでは、実際に点呼を経験した会員さんから当時の体験談をお聞きすることができました!少女マンガの「ベルサイユのばら」の愛読者だった当時の感想や、初演時から何度も再演を重ねてきたベルサイユのばらの感想も参加した会員さん達からお聞きすることができ、皆さんに発言していただいて熱気あふれる楽しい講演会となりました。
7月に上演される雪組の「ベルサイユのばら」は「フェルゼン編」。フェルゼン編は、花組の大浦みずきさん主演のバージョン、雪組の壮一帆さん主演のバージョンに続き、今回が3作目となります。これまでに再演されてきたベルサイユのばらは、どのバージョンにも少しずつ変更点があって、全く同じ脚本で再演されることはなかったということを薮下先生がお話してくださいました。
今回の雪組公演のフェルゼン編は、名ダンサーとして名をとどろかせた花組の大浦みすきさんの「踊るフェルゼン編」と呼ばれていたバージョンに近い作品になるのでは・・というのが薮下先生の予想です!主演の彩風咲奈さんはダンスの名手なので、二代目「踊るフェルゼン」として素敵なダンスを見せていただくのが楽しみになりました!
壮さんバージョンのフェルゼン編では、星組から柚希礼音さん、月組から龍真咲さん、宙組から鳳希かなめさんが特別出演され、迎え入れる雪組の生徒さん達も役替わりが多くてとても大変な公演だったそうです。今回の主演の彩風さんは、当時の本公演では衛兵隊のアランとロセロワという役で、新人公演ではフェルゼンの役を演じられました。
新人公演で演じた役を退団公演で演じ、卒業される彩風さん・・・。今回はピンク一色の斬新なポスターも話題になっていますが、どんなフェルゼン編になるのか、先生方の講演を聞いて、ますます雪組フェルゼン編が楽しみになりました!