薮下哲司理事を講師に迎え、「ヴェネチアの紋章」に見る塩野七生文学と宝塚歌劇」と題する研究会を実施しました。「ヴェネチアの紋章」は1991年に宝塚歌劇団で上演された柴田侑宏先生脚本による作品です。この6月に、雪組の新トップコンビ彩風咲奈さんと朝月希和さんのプレ御披披露目公演として久しぶりに再演されることになり、その予習も兼ねた勉強会となりました。

「ヴェネチアの紋章」は、塩野七生さんの「聖マルコ殺人事件」が原作となっている作品で、ヴェネチアを舞台に、イタリアとトルコ、スペインとの緊張感みなぎる国家間関係の中で繰り広げられる愛とロマンの物語・・。塩野七生さんは、イタリア在住の作家で、ヴェネチアを舞台に書かれた作品が多く、これまでに宝塚でも「チェーザレ・ボルジア」等、塩野七生さん原作の作品が上演されているそうです。「ヴェネチアの紋章」は、当時の花組トップスター大浦みずきさんの退団公演として上演され、大変な人気でチケットが全く手に入らない公演だったとか。様々なエピソードを交えた薮下理事のレクチャーの後、参加してくださった皆さんとの間で活発な意見交換もあり、とても楽しい勉強会になりました。

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